買い物依存症。でもミニマリストになりたい。

買い物依存、ミニマリスト、相反する要素を包括、葛藤を綴るブログです。 買いたい。 でも貯金したい。 持ちたい。 でも増やしたくない。 そして、雨後の竹の子のように数多存在するミニマリスト本、お片づけ本、捨て本、シンプル本、そんな本を読んだ場合の感想など。 その他もろもろ。 どうなっていくかわからないブログですが、よろしくお願いいたします。

カフェでミニマリストを疑似体験。 

どうして私たちはホテル滞在、

レストランでの外食、

何もない海岸を散歩する、

といった行為を好むのでしょう?

それは何もしないで済むから、

何の心配もしなくて済むから、

自分の持ち物に『目を光らせる』必要がないからです 。

 

 ——ドミニック・ローホー『シンプルを極める』

 

 以前もこの言葉、

このブログで抜粋しました。

この文章を読んだ時、

ああそうか、と

何だか色々腑に落ちたのです。

 

便利であるはずのモノ

そして一度は欲しいと思い

所持することにしたモノ

便利の反面

人を縛り付けている部分もあるのですね。

意識はしていなくても

モノを持つということは

疲れることです。

 

ドミニックさんの言う、

海岸の散歩やレストランでの食事、

私にとっては

週に一度のカフェでの時間かな、と思います。

 

大学時代から

定期的に通っているこのカフェ。

落ち着いた照明のもと

趣のあるマントルピースのあるフロア

ダークブラウンの木のテーブル

お揃いの椅子には真紅のベロアがはってあり

飾り棚にはたくさんの

古びたポストカードが

無作為に貼られ

近隣大学の卒業生のアート作品が

飾られています。

 

入り口には

数種類のケーキが並ぶ

魅力的なショーケースが

そこだけ明るく浮かび上がっています。

マスターの手作りのケーキです。

ホームメイドのあたたかな味わいが好きです。

そして私はいつも紅茶を注文します。

この紅茶も香りがよく

適度な渋みとキリッとした後味がとても好きです。

 

私は仕事帰りに

このカフェに寄ります。

カフェに行く日の持ち物は、

以前こちらで紹介した

プエブロレザーのバッグ。

中身は、

Macbook12

その日の気分で持ってきた本

手帳

iphone7plus

化粧ポーチ

マネークリップ

小銭入れ

これだけのモノで、

二時間ほど過ごします。

 

カフェに入って席に着くと

これから味わえる充実感を

想像してワクワクします。

そして紅茶とケーキがくると

ゆっくり味わいながら

最高にリラックスし

何より、

静かに流れる時間自体を味わって

幸せを感じるのです。

 

と同時に

今まで無駄な買い物をしていた時間

本当にもったいなかった、

と思うのです。

すべての買い物を否定する気はないし

本当に買ってよかったものも

たくさんあるのですが

その何十倍も

無駄な時間とお金を消費しています。

でも、今は違います。

 

カフェでは

pcを開いて小説を書いたり

手帳に無謀な目標や決意、

計画、妄想を書いたり(笑)

本をめくったり

または、何もせずに

ぼーっと頬杖をついていることもあります。

 

この習慣は

今年の四月ごろ

断捨離を始めて

買い物依存を治したい、と

取り組み始めてからです。

 

以前は、

こんな時間を過ごしたくても

できなかった。

買い物の計画でいっぱいいっぱいで。

今日はやめよう。

今日はカフェで小説を書くんだ。

そう決意するのに

『新作が入荷しましたー』

仲良しの店員さんから

ラインがくると

やっぱりお店に行ってしまう。

そして

服を買っても買わなくても

その時間の消費に

毎回後悔する。

そして次の週こそ、

と、ようやくカフェに行っても

小説を書くでもなく

本を読むでもなく

考えているのは

買い物のことばかり。

買い物がやめられないだけでなく

買い物のことを考えること自体も、

やめられなかったのです。

 

今はその時より、

というか、ここ10年以内で

いちばん幸せです。

頭が解放された感じです。

なぜそうできたのか。

抜け出すきっかけって

よく分からないのですが

強いて言うと

自分の馬鹿さ加減に

嫌気がさしたということでしょうか。

そして

『もう後がないよ、ほんとに。』

と、かろうじて残っていた理性が

囁いてきたから。

今でも買い物欲が疼く時はありますが。

去年と今とでは違う、

とはっきり思います。

 

とはいえまだまだモノ、

特に服が多い私です。

でもこのカフェにいる時の私は

押入れに入っている100着以上の服も

キッチン用品も、雑貨も、取扱説明書も、

何も持っていないのです。

つかの間のミニマリスト気分です。

素晴らしい開放感の中

目の前の自分だけに集中して

ゆっくり考えることができます。

今の私には絶対必要な空間と時間です。