買い物依存症。でもミニマリストになりたい。

買い物依存、ミニマリスト、相反する要素を包括、葛藤を綴るブログです。 買いたい。 でも貯金したい。 持ちたい。 でも増やしたくない。 そして、雨後の竹の子のように数多存在するミニマリスト本、お片づけ本、捨て本、シンプル本、そんな本を読んだ場合の感想など。 その他もろもろ。 どうなっていくかわからないブログですが、よろしくお願いいたします。

ミニマリスト本 勝手にベスト3 その3

いよいよ3冊目です。

これを抜きに語れない、

『シンプルを極める』

他のミニマリストとは一線を画す

ドミニック・ローホーさん。

 

ハウツーというより、

哲学書や自己啓発書に

近い感じがします。

まず、ミニマリストという話の前に、

人生を快適にするには

どうすべきなのかという

根幹がベースにあります。

 

そして

モノを厳選して持つことが

なぜ素晴らしいのか

様々なエピソードの紹介を交えて

語ってくれます。

日本文化、禅、文学に至るまで

造詣が深く

日本人である私が逆に教えられる感じです。

 

自分が知らなかった

日本文化を知る

純粋な楽しさもありつつ

それがひとつひとつ素敵なので

引き込まれ、読んでいると

部屋の空気が静謐になっていくような本です。

 

秋の夜長に

お部屋で、お気に入りのカフェで、

ゆっくり紅茶を飲みながら

味わうのにぴったりの本だと思います。

ドミニックさんの著書は

どれも素晴らしく

どれがいちばんということはないのですが

ドミニックさんの世界観がまとまっている

基本中の基本ということで

こちらを選びました。

 

こちらのブログでも

数回触れているエピソード

『私たちはなぜ、

何もない海岸を散歩する、

といった行為を好むのでしょう』

日々の決まりごとや人間関係

多すぎる持ち物

その一切から解放されることが

どんなに贅沢なことか

これはどんな豪華な宝石を

もってしても代えがたい

贅沢なのだと

気づかせてくれます。

 

そして

『素晴らしい陶磁器を

よそのお宅で拝見した時に

それが私の家ではなく

そのお宅にあることを

喜べるようになりたいと思うのです』

ガブリエル・フィールディングの

引用が素晴らしい。

これを知った時

何かを買いたい、

所有したいと思う気持ちの

何割かは自己顕示欲なのだと

気づかされました。

 

もちろん

美しいものが

自分のものなら素敵だけど

他の人が持っていて

自分が持っていなくたって

本当はがっかりすることはないのです。

そんな素敵なものが存在する、

眼福というだけでも嬉しい事だと

思えれば、

どれだけ人生は生きやすくなるでしょう。

 

また、時間の使い方や

日々の雑事との付き合い方、

他人、そしていちばん重要な

自分との向き合い方についても

随所に触れているのが

他のミニマリストとはちょっと違う部分です。

 

自分がしようとしている行動、

例えば

ちょっと目に付いた服やバッグを

安いからといって買うこと。

カフェで本を読む予定を

取りやめて

付き合いで飲み会に行くこと。

しなければいけないことを

先延ばしにして

気晴らしにセールに行き

結局はストレスを抱え続けること。

そんな行動が

本当に自分を幸せにすることなのか?

本当に望んでいることなのか?

そのような生活の基軸となることを

考えさせてくれます。

 

他のミニマリスト

患部そのものにアプローチする

西洋医学だとすれば、

ドミニックさんは

病の表面ではなく

根本を探る東洋医学のような存在かもしれません。