買い物依存症。でもミニマリストになりたい。

買い物依存、ミニマリスト、相反する要素を包括、葛藤を綴るブログです。 買いたい。 でも貯金したい。 持ちたい。 でも増やしたくない。 そして、雨後の竹の子のように数多存在するミニマリスト本、お片づけ本、捨て本、シンプル本、そんな本を読んだ場合の感想など。 その他もろもろ。 どうなっていくかわからないブログですが、よろしくお願いいたします。

買い物依存症のきっかけ 3 友人との絶交

前回の続きです。

 

大学2年、3年に

なっても、

私とAちゃんの

密接な関係は

相変わらず

続いていました。

 

しかしAちゃんは

3年の途中で急に、

電車に乗れなく

なりました。

電車に乗ろうとすると

目眩がし、

体が動かなく

なってしまうのです。

 

原因は不明。

いくつかの病院を

お母さんと一緒に

受診したものの、

診断はつかず、

それ以来、

大学にも

ほとんど行かなくなり

引きこもりがちに

なりました。

 

それでも

私が、気分転換に、

と誘えば、

高田馬場や池袋は

自転車でいける範囲

だったので

頻度は少なく

なったものの

以前と同じように

ウインドウショッピングに

一緒に行きました。

 

その後、

私は4年で

普通に卒業し、

Aちゃんは留年。

体調不良もあり、

結局5年で中退し

実家に戻り、

家事手伝いを

していました。

 

当時、やっと

PHS

普及し出した頃。

私もAちゃんも

PHSを持って

いませんでした。

PCももちろん

持っていないし、

電子メールでの

やりとりも

まだ一般的では

なかった頃です。

 

会えなくなっても

私とAちゃんは

毎日のように

家の固定電話で

二時間近く話しました。

 

Aちゃんからは、

まるで小学生の

交換日記のような

カラフルで凝った手紙が

毎日届きました。

私も毎日

手紙を書きました。

 

お互い、手紙が

相手に届く前に

次の手紙を

書くものだから

内容は噛み合っていなくて、

でもそれが逆に面白く、

電話で話して

笑い合っていました。

 

そんなある日、

電話をすると

Aちゃんの

お母さんが出て、

今外出していて、

家にいない、

と言いました。

その時は

何の疑問もなく、

私は電話を切りました。

 

いつもだったら

すぐに

折り返しの

電話がきます。

けれどこの日は、

1時間経っても、

2時間経っても、

そしてとうとう

その日は

Aちゃんからの

電話は

かかって

きませんでした。

 

翌日も、

彼女の家に

電話をかけると、

またお母さんが

出ました。

 

今度は、

ちょっと

待っててね、

と言って

5分くらいすると

再びお母さんが出て、

『さっきまで

家にいたんだけど、

出かけたみたい。

せっかく

かけてくれたのに

ごめんね。』

と言いました。

 

仕方なく

電話を切った後、

私は

言いようのない

不安に襲われました。

おかしい。

何だろう。

私、無視されてる?

 

疲れている日や

忙しい日、

つい電話を忘れる、

面倒臭くなる、

そんな日は

誰にだってあります。

 

一週間連絡が

取れないならまだしも、

たった1度、

折り返しの電話がなく、

翌日も出かけている、

たったそれだけなら

たとえ、男女の

カップルでも

相手が自分を

無視している、

などと疑心暗鬼に

なる人は

ほとんど

いないでしょう。

 

でも私は

確信していました。

Aちゃんは

私を拒絶している、と。

 

同時に、

なぜAちゃんが

私を避けているのかは

全くわかりませんでした。

 

依存しすぎ、

知らぬ間に、

彼女に負担をかけ、

彼女にうざったく

思われたのか。

私のわがまま、

自分勝手な性格に

ほとほと

愛想が尽きたのか。

それとも

何か最後の電話や手紙で

彼女を傷つけるような

ことを、私は

してしまったのだろうか?

 

考えれば

考えるほど、

わかりませんでした。

 

思いつくどの理由も

違う、と思い、

けれど次の瞬間には、

その全ての理由が

原因だ、とも思う。

苦しい思考の

ループに陥りました。

 

そして私の予想通り、

以降、彼女から

連絡が来ることは

ありませんでした。

 

もう彼女とは終わった。

そう悟ってからも、

私の苦しみは

続きました。

 

当時フリーターでしたが

仕事の時も

Aちゃんのことを考え、

家に戻ってからも

Aちゃんの事しか

考えられませんでした。

 

突然泣き出したく

なることも、

涙が流れることも、

ありました。

私は大学時代に

父を突然

亡くしましたが、

その時ですら

涙一滴

流さなかったのに、です。

 

行き場のない

苦しい感情に、

文字通り、

のたうち回りながら、

世間でいう

失恋って

こういう感覚なのかな、

とぼんやり思いました。

 

それまで

私の経験した

恋愛なり失恋は、

ただ誰かが

近づいてきたと思ったら

そのうち

通過していった、

という程度の

感覚しかない

薄っぺらい

ものだったからです。

彼女との生活が

全てだったからです。

 

私の何が

悪かったのか?

せめて、

理由だけでも

教えて欲しい。

 

ふと、

既視感を

覚えました。

何で、そんなことを

するのか?

それだけは、

聞きたい。。

以前彼女に

裏切られた時、

私は

全く同じことを

言ったことが

ありました。

 

その時

Aちゃんは

こう言いました。

『あんたみたいな

パッとしない

田舎のガキが、

何で彼と

付き合うのよ。』と。

 

少なくとも

その時は

そんな風に

理由があり、

私にはっきりと

教えてくれたのです。

 

でも今回は

何も言わずに

Aちゃんは

去ってしまいました。

私がいちばん

辛かったこと、

今でも辛いと

思っていることは、

その部分です。

 

私のことを嫌いなら、

嫌い、って

言って欲しい。

それとも、

他に仲のいい

友達ができたから?

もしかして

彼氏ができて、

私が邪魔になった?

何でもいいから、

理由を教えて欲しい。

 

少なくとも

4年間

私とあなたは

毎日のように

顔を突き合わせ、

いいところも

悪いところも

見せ合ううち、

それなりの絆が

できたと、

私は思っていた。

 

けれど、

あなたにとっての私は、

別れを告げる

その手間すら惜しい、

そんな価値もない

存在だった、

ということですか?

 

私は手紙を書きました。

彼女と

音信不通になって

三ヶ月くらい

経った頃でした。

 

今では正確には

思い出せませんが、

なぜこうなったのか?

私に悪い部分があったら

直すから、

チャンスが欲しい、

そんなことを

書いたと思います。

 

すると、

彼女から返事が

ありました。

 

『大学時代のことは、

過去のことです。

お互い忘れましょう。』

 

何の変哲も無い

官製ハガキに

薄い鉛筆で

それだけが

書かれていました。

 

Aちゃんが毎日

送ってくれた

色とりどりで

工夫を凝らした

分厚い手紙とは

あまりにも違いすぎて

同じ人間から

もらったものとは

思えませんでした。

同じ引き出しに

しまうのが

ためらわれるほどでした。

 

あなたには

そこまでしてあげる

価値が無い。

 

そう言われた気分でした。

 

結局理由は

わかりません。

でも私は

この現実を

受け入れるしか

ありませんでした。

 

彼女との日々を忘れ、

新しく生きなければ、

とは思いましたが、

それは大学時代全てを

捨てろ、と

言われていることと

同じでした。

 

私は楽しかった日々を、

大学時代を

どうしても

忘れられませんでした。

 

そして

Aちゃんと

よく行った

高田馬場

池袋の店に

一人で頻繁に

ショッピングに

行くようになりました。

 

毎週お店に行き、

毎回のように

買い物をすれば、

いいカモが

来たとばかりに

店員さんは親しく

話しかけて

くるようになります。

 

これ絶対似合うやつ!

これ、昨日入ったばっかりです。

これ、私とお揃いです♪

これ、好きそうだと

思いました〜。

これ、ラスイチですよ?

 

まるでAちゃんと

買い物をしている時のような

テンションに、

一瞬、辛さを忘れます。

店員さんと話していると

なんとも言えない

高揚感がありました。

 

仲良しの店員さん、

担当さんもできて、

一緒にコーディネートを

考えたりするのが

とても楽しい。

服を一緒に選ぶ相手が、

Aちゃんから、

店員さんに

変わったのです。

 

しかし、店を出ると、

途端に現実に

引き戻されます。

 

私が欲しいのは、

商品じゃなくて

あの高揚感。

私はそれでも

お店通いが

止められませんでした。

二度と手に入らない

幻の蝶を

追いかけるように。

 

これが

必要も無いのに

買い物を始めた、

という

私のきっかけです。