買い物依存症。でもミニマリストになりたい。

買い物依存、ミニマリスト、相反する要素を包括、葛藤を綴るブログです。 買いたい。 でも貯金したい。 持ちたい。 でも増やしたくない。 そして、雨後の竹の子のように数多存在するミニマリスト本、お片づけ本、捨て本、シンプル本、そんな本を読んだ場合の感想など。 その他もろもろ。 どうなっていくかわからないブログですが、よろしくお願いいたします。

ふるさとは遠きにありて想ふもの

三年ぶりに

長崎に帰省しました。

 

父はずいぶん前に亡くなって

今は母ひとりで暮らしているので

色々と心配です。

 

お盆は長崎では

精霊流しをするので、

その手伝いもありましたが、

 

何より母は70歳。

若いようで若くはない。

コロナは収まっていませんが

今後いつ会えるか、

何があるかわからないので

思い切って帰りました。

 

帰省した翌々日から豪雨。

それが一週間以上連続しました。

健脚を生かして

坂の街を探検、

また、

隠れキリシタンの里、

外海など訪ねるつもりだったのが

 

ちょっとそこのコンビニに行くだけで

いま海から上がってきた人、みたいに

ずぶ濡れになるわけですから

流石にじっと家にこもっておりました。

 

帰省当日、ギリギリお天気で

探検した長崎の街並みです。

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 どこを降りても海へ。

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とにかく坂段、坂段!

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古い街並み。そして坂段にはベンチが所々。

 

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私は稲佐山より、鍋冠山派!とにかく夜景は絶品です。 

 

 

私が高校生くらいまでの頃、

この坂を下った辺りにある

「街」と呼ばれる繁華街は

とても煌びやかで栄えていたものですが、

今やアーケードはシャッターもちらほら。

仕事がないため若者も県外に出てしまい、

高齢者が残っています。

 

アーケードの中、

かろうじてお客さんで賑わっているのは

ドラッグストアと百均、八百屋さんだけです。

 

アーケードに八百屋さんがあるなんて!!

以前は考えられませんでした。

 

浜の町アーケードは、非日常。

「街」の顔。

百貨店に小洒落た専門店、

ファンシーショップ(今存在しますか?)

長崎では最先端のファッションビル。

 

みんながオシャレしてお出かけする、

そんな場所であって、

生活雑貨を買うところではなかったのですから。

 

それが今や、デッドタウン。

寂しい限り。

 

それにしても、

当時と変わらない

山の斜面に並ぶ家々。学校。

こんな所を高校時代、

平気で上り下りしていたなんて、

自分でも信じられません(笑)

 

この辺りは

坂段が無数に伸びて入り組んでいるので

それがどこに続いているのか、

住んでいる方も、

自分が普段使う道しか把握していないくらいです。

そう思うと、郵便屋さんはすごい(^_^;)

 

探検の途中、

なんだか見覚えのある坂段に出ました。

と言っても、どこも似たような感じ

なんですけれど。

 

それでも登っていくうちに、

ああ、これは小学校の時の

担任の先生の家の近くだなと

思い出しました。

 

小5の時、クラスのみんなで

担任の先生の家に遊びに行きました。

それが最初で最期でしたが。

 

この辺かな〜

登りながら、なんとなく家々を見ていると、

庭の手入れをしているおじいさんがいました。

 

先生の家なのでは?

玄関の門構など、なんとなく

そんな気がしたのです。

 

先生は当時多分50代後半くらいの

おじさんでした。

目の前のこのおじいちゃん、先生なの!?

いや、でもこんな顔じゃなかったと思う。。

 

声をかけてみようかな?

 

ふと衝動にかられましたが、

でも、違ったらどうする?

そして、もし先生のお宅だとして、

何か用事があるわけじゃないし、

突然すぎるし、

今更何、って感じだと思うし。

何より、私のことなんて

覚えていらっしゃらないだろうし。

 

これらを約2秒ほどw逡巡。

 

「こんにちは〜、こちら〇〇さんのお宅でしょうか?」

 

気付いた時には声をかけていました。

旅の恥はかき捨て、というやつです(笑)

 

「いいえ、違いますよ〜」

 

どっひゃ〜〜

恥ずかしい!

まあそうだよねーー

そんなうまくいかないよねーー

まあいっか。

聞けないで帰るよりはスッキリ。

 

「この辺りに、◯◯さんというお宅ありますか?」

 

って、

なんだか自分の意思に反して

さらに口をついて出た質問。

もうここまで来たらヤケクソ、って。

おばさんになったわー(笑)

 

「上と下に、一軒ずつありますよ。」

 

え!

聞いてみるものだ。

 

「そうですか!

あの、小学校の先生をされていた方で。

わたし、当時の教え子なんです」

 

「ああ、そうでしたか〜。

それはそれは。

◯◯先生なら、下の一軒家ですよ。

でもね、もうご家族で

〇〇町の方にお引越しされましたよ」

 

〇〇町、とは、長崎の中心地から離れた所です。

このような長崎らしい坂段の町ではなく、

比較的平地が多く、

「街」が衰退するのとは反対に、

ショッピングモールや大型店ができるなど、

住みやすい、と人気になりつつある町です。

 

みんなそっちに行っちゃうんだ。。。

 

そりゃそうだ。

高齢になるとなおさら、

こんな坂段の街で住むのは大変なので

そちらに引っ越す人が増えているのです。

 

「もう四、五年前かな。」

 

「そうなんですね。ずっとお会いしてませんが、もうご高齢ですよね?」

 

「そうね〜もう80は超えてらっしゃるだろうね〜。

あなたもせっかく来て残念だけど」

 

「いえ、ちょうど通りかかったものですから。

ご丁寧にありがとうございました」

 

 

人も街も変わっていきます。

 

でもなんとなく

それを受け入れられない自分もいます。

ですが、変わってたのは自分も同じ。

これは一週間ちょっと滞在して

思ったことですが、

 

「東京に帰りたい。」

 

なんだか、

そわそわしてくるのです。

ここはもう私の居場所じゃないのかも。

 

長崎に住んでいたのが18年間。

今45歳。

東京にいる方が

とっくに長くなっているのです。

しみじみ。

 

東京にいて、

懐かしいな、帰りたいな、

って思っているくらいが、

たまに、数日、旅行的に帰るくらいが、

ちょうどいいのかも?